1日早く相場を掴んだ人
こんにちは。ちょっと昔の話です。
尾と並ぶ巨商下村善太郎は、もともと前橋の荒物商の家に生まれたが、米相場に失敗して八王子に行き、開港時には甲斐・相模方面にまで出かける繭糸商に成長していました。
下村も輸出生糸取引で産をなし、1863年(文久三)には一万両の資産をもって前橋へ戻り、上州・信州・奥州を股にかけた仕入れ活動を通じて1876年(明治9)には若尾を凌ぐ数十万円の資産を擁するに至ったといいます。
下村はその後80年代中葉にインターネットFAXのように生糸取引で巨額の損失を蒙ったまま1893年(明治26)に没するが、1900年の『上毛新報』に掲載された下村の生涯に関する連載記事「故下村善太郎と未亡人」は、彼の「商業上の秘計」について、次のように述べています。